2009年10月28日水曜日

生田緑地ばら苑のアーリーハイブリッドティの危機





2009年10月27日 村田さんとUコーナー、一番貴重なばらの品種があるところを検証してまわりました。

なんと マリー・マーガレット、フレッド・ハワード、エリザベス・オブ・ヨーク、マーガレット・アン・バクスター、マダム・アンリギヨ、ハドレー、グロリア・デ・ローマ、シルバー・ジュビリー、シュゾンロッテは確実に違う札であることが判明。

品種名が違っていても、どれもすばらしい花です。今度はしらべて正しい名前を付けてやります。

2009年10月25日日曜日

生田緑地ばら苑 分からない品種の確認



ドフト・ボルケ ドイツ 1963年

秋のばらが咲いたところで、今の仕事・・・それは前から確定できない品種を調べることです。

他にも沢山あります、でも今すぐやらなくても、もう少し後でも何とかなります。しかし花の咲いているうちに、品種の確定をしないと冬になってからでは間に合いません。

今回 村田ばら園の村田晴夫さんが、全面的に協力してくれています。葉・花の形、色、弁数、香り・樹形・交配親からの性格など、前の植栽資料をもとに、品種の確認できたものからOKを付けて、違っているものは何であるかの検証をしていきます。

Rコーナーは終わり今度はUコーナーの検証です。

RコーナーではR9のラ・フランス ファースト・レディー、R7のレディ・ラック ピンク・スパイラル、R5のパパメイアン、R1のコルデス・パーフエクター・スペリオールは4j株中3株が違うものだと分かりました。あとR3のドフトボルケとヘルツアスは札が入れ替わっていました。

花の確認と昔あったのに確実になくなっている品種の一部を村田ばら苑から持って来ていただいての確認作業で、もう村田晴夫さんには大感謝です。

2009年10月23日金曜日

生田緑地ばら苑に置いて来た忘れ物



マダム・バタフライ アメリカ 1918年

 2009年生田緑地ばら苑に何度も遊びに来てくれるばらの先生がいます。

昔若いときに生田緑地ばら苑においてきてしっまた忘れ物を必死に探しています。

先生が集めた貴重なばらが生田緑地ばら苑には沢山あります。

 そうした品種が今のばら苑の宝になっているのですが、永い月日がそうした貴重な品種を埋もれさせて、絶滅の危惧すら感じられました。

 昔先生がここに勤めていらしたことを聞き、連絡を取ったところ是非見に行きたいと連絡をいただき、その後何度も遊びに来てくださるようになりました。

 「遊びに来て下さる」と書くのは、本来一日来ていただけば何万円もかかる方が、無償で来て下さるので遊びに来るとしか書けません。しかし先生の様子は、昔の恋人に会いに来るような、とてもエネルギッシュで花を眺めている姿は思い出に慕っているのか、私たちを寄せ付けないオーラさえ感じます。

 そしてその花について語るときは、熱くその想いを語ってくれます。

 先生が手伝ってくださり、今まで特定できなかった、そしてどれほど貴重な品種かも大分分かってきました。今年の秋のうちに特定できなくても、来年の春には今あるアーリーハイブリッドティの品種を特定して、特定できた品種は今年の冬に接木をします。

 そしてラ・フランスから始まりオフエリア、シャルル・マルラン、クライスラー・インペリアル、クリムソン・グローリー、ハドリー、マーガレット・マグレディ、ミセス・サン・マグレディ、そして近代のばらの基礎を作ったピースまでの、ばらの歴史を熱く語れるそんなコーナーを作って行きたいと思います。

 業者やメディアに踊らされて、新しいばらに走るだけでなく。悠久の時を熱く語ってくれるばらを眺めるのも、ばらを楽しむ素敵な時間になると思います。

 そうしたばらの歴史・性格を知ることが、これからばらを栽培していくときのヒントになるのでしょう。売り手の都合や育てる人の勝手な思い入れなど関係なく、ばらたちは自分の特性を発揮して育っていくのです。そして優れた品種は育種家がこの世を去っても永遠に残るのです。